方丈記と東日本大震災(1)

「また同じころとかよ、おびただしくおおなゐ(大地震)ふること侍(はべ)りき。」

2011年3月11日(金曜日)、約10年前の東日本大震災を体験した時、すぐに方丈記を引っ張り出して何度も読み返していた。歴史は繰り返す、地震は忘れた頃にやってくる、様々な言葉が頭を去来したが、この方丈記の文章をおぼろげに覚えていて、改めて読み返したいと強く思ったのだ。

方丈記は今から約800年前の1212年3月末頃(鎌倉時代)に鴨長明によって書かれ完成された随筆である。すべては移り行くはかないものである、という人生の無常感を語っている。