ZOOM昼礼
「昼礼」は毎月第一月曜日の13時から行われてきた。病院の理念の音読に始まって「院長のご挨拶」「新人紹介」の行われる場である。
「院長のご挨拶」は20分で済むこともあれば40分の長きに渡ることもある。挨拶が長いのは良くない、と心ではわかっているが、病院内で起こってきたこと、病院の現状、そして未来を語っていると、つい長くなってしまう。 最初の1年(2019年4月~2020年3月)は大会議室で60?70人が集まって行っていた。講演台に立って直接職員に語りかけた。
2020年4月にはソーシャルディスタンスを取るため、大会議室と小会議室のアコーディオンの仕切りを開け、大会議室の扉を全開して2階外来廊下を広く使い(図1)、マイクを用いて行った。
2020年9月からはできるだけZOOMを用いて行っている(図2、3)。とにかくマスクをしないで院長室(個室)で唾を飛ばしながら職員に語りかけられるのがいい。(図4、5)。 大会議室は窓を開けて換気する(図6)。
できるだけ大会議室に集まる人数(図6)を減らすため、ZOOMのできる環境の人・グループはZOOMでやってもらう(図2の画面上段表示、図7看護部長室、図8手術室)。医局員や事務員も医局などでZOOMで参加している。
ZOOMは対面よりお互いの意思疎通が行われにくくなるのが欠点だが、「画面になるべく動作を映るようにして話し(図4)、それに対して「うなずく」「手で丸を作る(図9)」などして反応し、心を交流させる。コロナ時代を生き抜く方策である。
コロナは人間の最も大切な人と人との関わりを奪ったことは間違いない。人間は同じ空間に集まって、同じ空気を吸ってそこで目を合わせ、うなずき合い、会話をするのが人間なのである。それが人間が人間である最も重要なことであった。それが最も人間らしいことなのである。オリンピックも同様の考えから始まり続いてきたのである。
ZOOMではコンタクトが取りにくい、目線が合わない、冷たく感じる、等々の問題点も出てきている。これは「うなづき係を作る」、お互いに表現を大きくして反応する、体全体で合図を送る、などによって少しでも克服しようという努力がなされている。少しずつ改善されていると思う。