患者と家族のための支援の場

緩和ケアセンターの特徴

緩和ケアセンターへの入院の流れ

緩和ケアセンターの役割と重要性

患者と家族のための支援の場

当院の緩和ケアセンターでは、癌など治癒が困難な病気と向き合う患者さんとその家族に対して、痛みや苦しさを取り除く専門的な支援を提供することにより、限りある大切な時間をできるだけ穏やかで有意義にすごして頂けることを目的としています。

緩和ケアセンターの特徴

当院の緩和ケアセンターは、以下のような特徴を持っています。

個別化されたケアの提供

患者さん一人ひとりの状態や希望に応じて、個別のケアプランを作成し、最適なケアを提供します。これにより、患者さんは自分のペースで支援を受けることができ、生活の質を最大限に保つことができます。

家族への支援

緩和ケアセンターでは、患者さんだけでなく、その家族にもサポートを提供します。家族が患者さんのケアに積極的に参加し、共に過ごす時間を大切にできるように配慮されます。また、家族が抱える不安やストレスに対しても、スタッフが相談にのりサポートを行います。

継続的なケア

緩和ケアは、病気の進行に応じて急性期から継続的に提供されます。そのため「センター」とは言っても特別な病棟があるわけではりません。患者さんの状態が変化するたびに、ケアプランを見直し、最適な支援が提供されるようにしています。これにより、患者さんは常に最適なケアを受けることができます。

緩和ケアセンターへの入院の流れ

緩和ケアセンターへの入院を希望する場合、以下のような流れになります。

相談と評価

まずご自身の主治医や看護師にご相談ください。患者さんの状態や希望を確認した後、緩和ケアセンターの担当医師へ紹介いただき、入院の必要性が判断されます。当院の「地域連携室」(TEL:048-739-2007)に直接ご相談いただくことも可能です。

入院手続き

入院が決定した場合、必要な手続きを進めます。入院時には患者さんの状態やケアに関する情報を緩和ケアチーム(医師・看護師・管理栄養士・医療ソーシャルワーカー・理学療法士)で共有し、個別のケアプランを作成します。

ケアの提供

入院後は、緩和ケアチームが連携してケアを提供します。定期的な診察やケアプランの見直しを行い、患者さんの状態に応じた最適なケアを提供します。

退院とフォローアップ

患者さんの状態によって、在宅でのケアを希望された場合は退院が検討されます。退院後は外来通院または在宅診療施設による往診でフォローアップが行われます。必要に応じて再入院が検討されます。

緩和ケアセンターの役割と重要性

緩和ケアセンターは、重篤な病気と向き合う患者さんとその家族にとって、重要な支えとなる場所です。ここでは、患者さんが自分らしく生き、尊厳を持って過ごすことができるよう、全力でサポートが行われています。緩和ケアセンターの存在は、医療の一環として、患者さんの生活の質を向上させる上で欠かせないものとなっています。

緩和ケアセンターの紹介を通じて、多くの人々がこの支援の重要性を理解し、必要な時に適切なケアを受けられるようになることを願っています。

東都春日部病院 
緩和ケアセンター担当医師 
吉野健司