4月23日(金) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (17)

胆嚢管および胆嚢頸部を十分に周囲から剥離しておく。

胆嚢頸部内側(肝臓側)に胆嚢管に並走・伴走して胆嚢動脈が認められる。

このCalotの三角の部分を鋭的・鈍的に十分に剥離して穴を開け、裏に存在する肝臓が胆管との間に見えるようにする。これがCritical View of Safety (CVS) と呼ばれる術野である。

これを確認することが胆管を胆嚢管だと誤って切離しない方策である。

▲TOP


4月22日(木) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (16)

胆嚢頸部の背側及び腹側の漿膜を可及的にL字型電気メス(剣状突起下のポートから挿入)で切開する。それに続く胆嚢管の漿膜も切開する。胆嚢管周囲の結合組織を電気メスやサンダービートなどのエネルギーデヴァイスを用いて切離する。「木製のヘラ」を用いた鈍的剥離も駆使して行う。

胆管だけは損傷したり誤って切離しないようにすることがこの手術の最も重要な点である。

▲TOP


4月21日(水) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (15)

いよいよ胆嚢摘出術の開始である。

胆嚢の底部を前腋窩線(AA)のポートから挿入した鉗子で把持して頭側方向に肝臓とともに引き上げる。胆嚢全体が肝臓の下側とともにめくられて直視できる状態になる。鎖骨中線上(MC)のポートから挿入した鉗子で、胆嚢頸部を把持しする。

▲TOP


4月20日(火) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (14)

気腹して胆嚢周囲に癒着がないか確かめる。

手術適応のある胆石症の多くは胆嚢炎を伴っているか、その既往がある。胆嚢炎によって大網や周囲の臓器が癒着するのである。炎症を広げないための人間の防御反応である。炎症の程度によって、癒着の程度も変わる。

例えば急性虫垂炎の時にも同様の反応が起こる。

腹腔鏡で腹腔内全体を見渡し、腹腔内臓器に異常がないか確かめる。

▲TOP


4月19日(月) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (13)

胆道は、胆管と胆嚢からなる。胆管は肝臓で産生される胆汁が流れる管で、肝内胆管と肝外胆管に分かれて分類される。胆汁は胆管を通って十二指腸に分泌される。胆管の十二指腸側末端がVater乳頭部で、ここで膵管と合流して共通管を作る。Vater乳頭部にはOddi括約筋があり、十二指腸液の逆流防止に働いている。

▲TOP


4月16日(金) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (12)

胆嚢は、胆道の一部で、肝蔵で生成される胆汁を貯めておく器官である。十二指腸に食べ物が流れると、CCK(cholecystokinin、コレシストキニン)というホルモンが十二指腸の細胞から血中に放出され、胆嚢が収縮する。胆嚢に貯められていた胆汁が胆管を通って十二指腸に分泌される。胆汁は脂肪の消化を助ける役目がある。

▲TOP


4月15日(木) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (11)

腹腔内の外側にある筋肉や脂肪などの結合組織は「お腹の外」ということになる。「お腹の中」の臓器である腸管(胃・小腸・大腸)や肝胆膵(肝臓・胆道(胆管・胆嚢)、膵臓)はこれらの筋肉や結合組織そして皮膚に厳重に守られている。

▲TOP


4月14日(水) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (10)

腹壁は中央に腹直筋、その外側には3枚バラ肉(外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋)がある。腹直筋を囲む腱膜なども含め、腹壁の解剖を理解しているのは、腹部外科医にとっては当然のことである。

これらの内側に腹膜がある。腹膜で囲まれた部分を腹腔(お腹の中)という。

▲TOP


4月13日(火) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (9)

穿刺の時に気をつけなくてはならないのは、貫く皮下結合組織及び筋層、腹膜前結合織からの出血である。

人体のあらゆる部分には血が通っていて、その部分にアプローチするときには出血を意識するのが外科医の常識である。

特に筋肉には豊富な血流が流れている。

▲TOP


4月12日(月) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (8)

5mmのポートにも12mmと同様に側管が付いていて、そこからも腹腔内圧を一定に保つように気腹することもできるし、また排気することもできる。

ポートのメインルートには「ゴム状の弁」が付いていて鉗子などを入れても、気腹しているガスがそこから抜けたり漏れたりしないように作られている。

▲TOP


4月9日(金) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 (7)

臍の部分のポート(トロッカー)だけでなく、剣状突起下の正中、鎖骨中線上の季肋下、前腋下線の肋骨下の3部分にポートを入れて合計4箇所の穿刺孔から手術操作を行いことが多い。

臍部分以外の3か所のポートには径5mmのポートを使うことが多い。これらのポートはすでに気腹下にあるので、皮膚切開をおいたのちに、腹腔鏡で腹腔内の安全を確かめながら、皮膚から穿刺する。

▲TOP


4月8日(木) 腹腔鏡下胆嚢摘出術(6)

「腹腔鏡下」ではなく、「鏡視下」というような議論もあった。内視鏡外科とは主に硬性鏡を使う。

口から入れて胃内を観察する胃内視鏡や肛門から入れて大腸を観察する大腸内視鏡のように、フレキシブルに動くいわゆる内視鏡ファイバースコープを使うのではないことが多い。

消化管内を診察・手術するのではなく、腹腔内から手術を行う。

しかしさまざまな手技の発展により両者の厳密な違いは曖昧となり、言葉の汎用性も含めて、最近では「内視鏡外科」という言葉が一般的になった。

▲TOP


4月7日(水) 腹腔鏡下胆嚢摘出術(5)

12mmのポートの先にはさらに腹壁とポートの間を密着させるバルーンが付いていて、これはポートの腹腔内挿入時に10mlの空気で膨らませる。

つまりこの臍部の孔から入れる12mmのポートにはaメインルート、b気腹用の孔、cバルーン拡張用の孔の3つの「通り(管、ルート)」が存在する。

非常に精密に作られた医療機械だが、ディスポーザブルで、1回の使用で廃棄してしまう。リユースはしない。主に感染対策の観点からである。

▲TOP


4月6日(火) 腹腔鏡下胆嚢摘出術(4)

「ポートから気腹する」と記したが、ポートのメインルートは内視鏡を入れたり、鉗子を挿入したりするのに使用する。ポートには気腹する「通り(管、ルート)」が併設されていて、その側管から腹腔内圧を一定に保つように気腹するのである。

ポートのメインルートには「ゴム状の弁」が付いていて内視鏡やそれと太さの違う鉗子などを入れても、気腹しているガスがメインルートから抜けたり漏れたりしないように作られている。

▲TOP


4月5日(月) 腹腔鏡下胆嚢摘出術(3)

「腹壁に穿刺した孔から気腹」というのもすでに一般的ではない。臍部(臍の穴)に1.5cm程度の皮膚切開を置き、その部の皮下の結合組織を切離し、腹膜を開けて腹腔内に到達する。腹壁に腹腔内の腸管や大網の癒着がないことを確認し、その切開口から径12mmのポートを挿入し、8〜10mHgの気腹圧で気腹を開始する。

以上の操作で安全に気腹がなされる。
すべての医療行為は「安全」が優先されるのである。

▲TOP


4月2日(金) 腹腔鏡下胆嚢摘出術(2)

まず気腹するとは限らない。現在行われている多くの施設では二酸化炭素(CO2)を腹腔内に注入し、腹腔内に空間を作って手術の場とする「気腹法」を採用している。

しかし、気腹を行わず、腹壁を吊り上げて空間を作る「吊り上げ法」もあり、これについては「日本小切開・鏡視外科学会」という学会がある。

気腹法のようにガスを使わないので、「ガスレス」ともいう。

▲TOP


4月1日(木) 腹腔鏡下胆嚢摘出術(1)

簡単に説明しようとすると非常に難しい。

「腹壁に穿刺した孔から気腹し、腹腔内に内視鏡(硬性鏡)を挿入して手術操作を行い、胆嚢管・胆嚢動脈を切離したのち、胆嚢を肝床部から剥離して摘出する手術」と記載しただけでも、すでに正しくないかもしれない。

非常に多くのオプションがあるのだ。

第33回日本内視鏡外科学会総会は約3週間前の2021年3月11日12日に横浜の会場およびZOOMのハイブリッド形式で行われた。

▲TOP


HOME | 院長挨拶 | 病院概要 | 外来診療のご案内 | 入院のご案内 | 放射線科 | 医療相談 | 人工透析 | 栄養科
睡眠時無呼吸症候群 | リハビリテーション科 | 施設・設備 | 看護部 | 求人情報 | 交通案内 | 関連施設 | お知らせ | 院長百戦

医療法人社団全仁会 東都春日部病院

〒344-0022 埼玉県春日部市大畑652-7

TEL:048-739-2000 FAX:048-739-2011

プライバシーポリシー

Copyright (c) Touto Kasukabe Hospital. All Rights Reserved.